こんにちは。社会保険労務士の長濵です。
今回は、長崎・佐世保の企業にも是非伝えたい【2023年版・保存級】採用戦略として知っておきたい5つのポイントについて解説したいと思います。

それでは、早速、中身に入っていきたいと思いますが、
超ストレートに言ってしまうと、採用に悩む企業が採用戦略として知っておきたい5つのポイントはこちら。

1.求人票を作る前の自社の棚卸しと魅力づくり

2.自社をアピールすること(世に知られること)

3.適切な採用チャネルを選ぶこと

4.面接の質を向上させ、会社のファンを作るーファン化面接®ーに励むこと

5.入社日の当日に出社がゴール、それまでの内定辞退防止や、ゴールとともに休む間もなく始まる「定着のフォロー」に手を抜かないこと

では、それぞれを詳しく説明していきますね。

1.求人票を作る前の自社の棚卸しと魅力づくり

「社員が突然退職してしまった!」

「業務が急拡大してきて、人員増やさなければ今いる社員に負担がかかりすぎている!」

人を採用したいと思う局面は企業それぞれだと思いますが、
ハローワークや求人広告に勢いでとにかく求人票を出している、そんな会社さん、いらっしゃいませんか?

求人票を作る前に、実はやらなければいけないことがあります。
それは、自社の棚卸しです。

・労務管理はきちんとできているか
・自社の強みはどこか
・自社が欲しい人材像はどんな人か

・・・本当はもっとありますが、
「求職者の人が入社したくなるような」会社になっているか、一度点検してみてほしいんです。
残業未払い、長時間労働…これではまずいですよね。

労基法に違反していないかは最低ライン。
ここをクリアしたうえで、自分の会社って、どんな会社だろうかと振り返ってみてほしいです。

イメージは、「会社の履歴書」。
私たちの会社の経歴はこれこれで、こんな資格があって、こんな強みや特徴があります・・・
うん、履歴書ですね(笑)
そして、履歴書って、なりたい自分や目指したい自分、さらには御社のためにできること、みたいなものを書きますよね?
会社も「求職者の人が自社に入社してくれたらあなたのためにできること」をアピールする必要があります。
ここに力を入れるだけでも、求人票がググっと変わってくるはずです!

2.自社をアピールすること

みなさんの会社にはホームページ、ありますか?
おそらく、ホームページを持っている会社さんはかなりいらっしゃることかと思います。

では、「会社のYouTubeチャンネル、ありますか?」

これを、持っている、と言える会社さん、長崎や佐世保でも増えてきていますよね。

YouTubeチャンネルを使って、製品やサービスのプロモーションをするのはもちろん、イベントの告知など、さまざまな目的で利用されているYouTubeチャンネルですが、実はこれ、「採用戦略」にも役立っていますよ。

もしもYouTubeチャンネルを自社で持っている長崎や佐世保の企業さまがいたら是非やってほしいことがあります。
それは、「できるだけ社内の雰囲気がわかるような動画を織り交ぜていくこと」です。
毎回毎回社員が登場する動画でなくてもいいです。
たまに、「社内の日常」的なものが伝わる動画をアップしていきましょう。
求職者は自分が入りたい会社の情報を集めています。
そんな彼らの目に留まる機会を増やしていき、社内の雰囲気を含めて会社のことを知ってもらう。
求職者の人が入社するときに感じる不安、知っていますか?
「入社してどんな人と一緒に仕事をすることになるのか」という声、多いですよ。

YouTubeチャンネル作って、動画アップしていくのしんどいな、と思われるかもしれませんが、
最近ではスマホでチャチャっと撮影できるものです。
もしわからないなと思えば、社内の若手社員にでも聞いてみてください。
そんなところからコミュニケーションも生まれたりして、社内の雰囲気が良くなったという会社さんもいるほどですよ。

3.適切な採用チャネルを選ぶこと

適切な採用チャネルを選ぶということはどういうことかというと、
はっきり言ってしまえば、

「その求人は、どんな求職者に見てほしいですか?」

ということです。

ハローワークに求人を出したら、ハローワークにいる人に求人票が目につきやすくなる。
高校生に来てほしければ、高卒求人の流れに乗ることになる。
新卒採用なら、大学との連携や学生団体へのアプローチが必要になることも。
中途採用を狙うなら、専門的な求人サイトや求人広告、媒体を活用することが有効。

採用の話をしていると、よく言われるフレーズで、

「即戦力が欲しいんだよね」

っていう言葉があったりするのですが、

「じゃあ、即戦力が見てくれるようなところに求人票を出そうよ」

ということなんですよね。

即戦力って、どういうことかというと、簡単に言えば、今、お仕事している人だと思うんですよ。
それでは、「今お仕事してるけど、いい求人あれば転職しようかなと思っている即戦力」が見ているところって、どこでしょう?

答えは、「手のひらの中」、ですよね。

4.面接の質を向上させ、会社のファンを作るーファン化面接®ーに励むこと

面接は、求職者と企業がリアルに対面する場であるので(Zoomもあるかもですが)、重要なポイントです。
その面接で、まさかこんなこと、ないですよね?

・面接官、面接の日を忘れていて、慌てて思い出してかけつけた
・面接官、遅刻する
・面接官、スーツじゃなくて作業着で登場
・面接官、覇気がない
・面接官、面接する側なのに緊張してる

これ、やってしまっている企業さんは今すぐ改善をお勧めします・・・

求職者の人は見ています。
そして自分がどのように対応されているか、雰囲気で感じます。
さらに忘れてならないのは、

「求職者、何社も併願して応募している」
「求職者、内定を何社も保険で持ち、受かれば儲けの精神で、大企業にアタックしてまぐれで内定出たら、そっち行く」

います。2番目も本当にいるんです。

なので、わたしたち企業側もそれを知ったうえで対応するのと、知らないで対応するのは差がつくと思いませんか?
ファン化面接ーつまり、わたしたちは、求職者の人に「会社のファンになってもらう」、それは、

「入社したいな」

と思ってもらうことがとても大切なことです。

5.入社日当日に出社がゴール、それまでの内定辞退防止や、ゴールとともに休む間もなく始まる「定着のフォロー」に手を抜かないこと

上に全部、書いてしまいました。(笑)

内定出して、入社日の当日・・・いくら待っても、来ない。
↑レアケースではありません、これも普通にあります。

特に、優秀である人材は退職を引き留められるケースも多い。
そういったときに引き留めにあい、「やっぱり内定辞退します」と言われるのって、悲しくないですか?

しかも、そういう引き留める会社さんは退職すると言われて初めて、
「給料を上げる」だの「残業を減らしていい」だの、「好きな仕事をまかせる」だの、
耳障りのいいことばかりを言ってなんとか引き留めようとします。

え?それって、在職中からそうしたらよかったんじゃないの?
と心の中から気持ちがあふれだしそうになりますが、
土壇場で引き留めようとする会社さんが本当にそうなってくれれば求職者の人も幸せかもしれませんが、
在職中にしなかったのです、それを退職すると言ったからって、本当に給料上げたり、残業減らしたり、いきなり好きな仕事させてくれたりするのでしょうか?
それを信じて会社に残った求職者さん、つらくないですか?

転職って、「変わりたい気持ち」が眠っているんです。
せっかく勇気を出して「変わろう」とした転職者さんの気持ち、せっかくご縁があったのだからわたしたちがすくいだしたい。
退職を会社のエゴで引き留めようとする会社から転職者さんを守る、
そんな気持ちで、例えば、引き留めようとする会社が法的におかしいと思える対応を取ってきたときには、
内定者のかたにアドバイスをしてあげるべきだと思います。

入社したら、気を抜かず「定着フォロー」を

そして、無事に内定者が入社した。
入社はゴールではないです。ここから新たな道が始まります。それは「定着フォロー」の道です。

せっかく入社した人がすぐに辞めてしまっては意味がないですよね?
その人が「仕事をがんばろう」という気持ち、そして、「この会社に入社してよかった」、
そういう思いを持ってもらえるように、会社として定着フォロー、さらには育成の道を進んでいきましょう。