すでに大企業には適用されていますが、
2021年の4月から「同一労働同一賃金」が中小企業にも適用されるようになります。
この同一労働同一賃金の導入に向けて、
様々な対策を迫られている企業も多いかと思いますが、
実は、これらに関する対策について、
企業側が『説明できない』と答える手当があるとのこと。
その手当とは、何なのでしょうか。

まずは、簡単に同一労働同一賃金という用語についておさらいしておきましょう。

同一労働同一賃金とは

同一労働同一賃金とは、正社員やアルバイト、パートなど、雇用される形態にかかわることなく、
同じ内容の労働については同じ賃金が支給されるという考え方を指す言葉です。

2018年に成立された働き方改革関連法のメインテーマの一つともいえますが、
新型コロナウイルスの影響もあってか、対応が間に合っていない企業も多いのが現状のようです。

賃金や手当に差があったとしても、
合理的な理由を説明することができればその差は認められるもののようですが、
企業の対策がすすんでいない、待遇差が「説明できない」手当とは。

通勤手当の待遇に差がある?

ある都道府県の労働局の調査によると、
正社員と非正規社員との間で、通勤手当の待遇に差が生じているにもかかわらず、
その理由を説明できないとする企業が一定数存在したことがわかりました。

正社員と非正規社員とで通勤手当に差があるとしたら、会社はその理由を説明できるでしょうか?
通勤手当は、一般的には自宅から会社への通勤距離によって算出されるものとしている会社が多く見受けられますが、
あるケースでは、その待遇差は不合理でないとした判例もあります。

この同一労働同一賃金については罰則規定はないものの、
会社は従業員から説明を求められた場合にはそれに応じる義務があります。

これらの対応には就業規則や賃金体系の見直し、場合によっては労使交渉など、
時間がかかる対策が必要になってくることも考えられますので、
関係機関や専門家などを利用してみてはいかがでしょうか。

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