子どもの協調性や社会性、人間性の基礎を育む保育園や幼稚園ですが、
実はそこで働く先生たちの業務内容が、子どもと関わる以外にも多くの仕事で忙殺されているという現状は社会問題化しています。

保育園や幼稚園の先生は子どもと関わるだけじゃない?

子どもと直接関わっている園生活のイメージのためか、
先生たちの仕事は保育(教育)だけにとどまるものではありません。

  • 園児の登園、降園管理(送迎バスの係)
  • 園児の情報管理
  • 保育計画の作成
  • 運動会やお遊戯会などの行事計画、準備
  • 保護者へのお便り作成、連絡窓口
  • 保護者からの相談・苦情対応

これらは一例であり、しかも最近では新型コロナウイルス感染拡大防止策等のため、
園児の体調管理や園内の消毒作業など、
本来、子どもと接して成長を見守るべき一番大事な関わるという仕事に影響を及ぼしているという話もあり、
保育園や幼稚園の先生を夢見て教育実習に入った学生が、子どもと関わる以外の裏方業務の多忙さに先生になる夢を諦めたという話もあるくらいです。

この現状を打破するため、今、『保育ドキュメンテーション』というシステムが保育園・幼稚園業界で大注目されているのはご存じでしょうか。

保育ドキュメンテーションとは

保育ドキュメンテーションの発祥の地は、イタリアと言われています。
イタリア生まれのこの教育方法は、アメリカでも注目され、最も革新的だと評価を受けたのですが、
保育ドキュメンテーションとは、子どもたちの行動や活動、発言を記録として残し、
園の活動の中で子どもたちは何を感じ、どう学んでいるのかを写真や動画、コメントなどで保護者に伝える役割として日本でも現在広がりを見せてきています。

保育ドキュメンテーションのメリットとは

保育ドキュメンテーションのメリットは、次のように考えられています。

  1. 子どもたちの活動を記録として残すことで、活動を振り返ることができる
  2. 保育園・幼稚園から発信することにより、園の目指している教育理念や方針に保護者の理解を求めることができる
  3. 保育園・幼稚園の先生自身が記録を振り返ることにより反省点や改善点が可視化でき、今後の活動に活かすことができる

これらのメリットを享受する保育ドキュメンテーションは、実はICTと相性が良く、
労務管理と合わせてシステム導入を検討し、効率化を図る保育園・幼稚園も増えてくることでしょう。

保育園・幼稚園で働く先生の労務管理の実情

子どもの成長に大きな影響を及ぼす保育園や幼稚園の先生ですが、
先生たちが膨大な仕事量に疲弊してしまっては子どもへの関わりという面で不安要素が増えてきます。
保護者からの相談・苦情により精神的に病んでしまい退職してしまったり、
過大な業務量からのストレスにより大切な子どもたちに対して暴言を吐いたり手をあげるなど、
保育現場にも解決すべき問題は山積みであり、ついには先生たちで労働組合を立ち上げてしまった事例もあるくらいです。
子どもたちの笑顔のために頑張る保育園や幼稚園の先生のためにより良い労働環境が整備されることを願っています。

保育園・幼稚園の就業規則や残業時間管理など、労務に関するご相談はこちらからお受けしております。

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